山下沙由里先生の論文がLupusに掲載されました。
Validity and reliability of the Japanese version of LupusQoL: Assessment of disease-specific health-related quality of life in systemic lupus erythematosus.
Yamashita S, Katsumata Y, Baba S, Okamoto Y, Konda N, Harigai M.
Lupus. 2025 May 19:9612033251344995. doi: 10.1177/09612033251344995. [Online ahead of print.]
PMID: 40387115
この研究は、LupusQoLという、全身性エリテマトーデス(SLE)に特異的な健康関連QoL(生活の質)調査票の日本語版(LupusQoL-JP)を開発し、日本人SLE患者さんにおける妥当性と信頼性を評価した研究です。本研究によって、LupusQoL-JPの内的整合性、再検査信頼性が示されました。LupusQoL-JPの各領域のスコアは、包括的健康関連QoL尺度であるSF-36の相当する領域のスコアと強く相関しました(良好な併存的妥当性/基準関連妥当性が示されました)。LupusQoL-JPの各領域のスコアは、SLEの不可逆的ダメージの指標であるSDIとは弱い相関を示しましたが、年齢、罹病期間、プレドニゾロン投与量、または疾患活動性の指標であるSLEDAI-2Kとは概ね相関しませんでした。SLE患者さんの病勢が治まっていることは、疾患特異的な健康関連QoLが優れていることと部分的に関連していました。今後は、日本人SLE患者さんにおける健康関連QoL調査において、LupusQoL-JPが活用されることが期待されます。